就活での生成AI利用:マイナビ調査が示すことと示さないこと、使うときの確認点

T-Lab記事のイメージ画像: ai skills tools AI
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就職活動で生成AIを使う学生は増えているのか。使うときに何に気をつければよいのか。この記事では、マイナビの調査と、大学が学生向けに出しているガイドラインという、公開されている資料にもとづいて整理します。AIを使えば内定に近づく、といったことは書きません。調査が示していることと、示していないことを分けて書きます。

就職活動でAIチャットツールを活用する様子を表すイラスト
就職活動でAIチャットツールを活用する様子を表すイラスト

この記事の根拠と限界

  • 情報源:マイナビキャリアリサーチLabの調査ページ、相模女子大学の学生向けガイドライン(PDF)、OfferBoxの公式コラム(確認日:2026年10月29日。数字と引用箇所は、原文を開き直して照合しました)。
  • 体験ではありません:運営者が就職活動の支援をした経験や、AIを就活で使った経験にもとづく記事ではありません。
  • 調査の限界:アンケートの回答であり、AIを使うと選考に有利になるかどうかは示していません。また、各割合の母数(全回答者か、AIを利用した学生に限るか)は、調査ページの本文では区別を確認できませんでした。数字を引用するときは、調査ページの図の注記を確認してください。
  • 確認できなかったこと:経団連や厚生労働省など、就職活動での生成AI利用に特化した公式の指針は、今回確認したページでは見つかりませんでした(存在しない、という意味ではありません)。

調査が示していること

マイナビキャリアリサーチLab「2027年卒 大学生キャリア意向調査 4月」(就活生のAI利用について)によると、調査は2026年4月25日〜30日に、2027年3月卒業予定の全国の大学生・大学院生を対象に行われ、有効回答数は1,258名です。

  • 就職活動でAIを利用したことがある学生は84.9%
  • 主な利用方法は、「ESの推敲」が71.8%、「面接対策」が38.4%
  • 利用の理由で最も多かったのは「作業時間の短縮」で54.3%
  • 企業からAI面接の提示を受けた際、最も多かった回答は「受験意欲は変わらない」で42.1%。一方、「受験意欲が下がる」と「どちらかと言えば受験意欲が下がる」の合計は51.1%でした
  • 受験意欲が下がる理由は、「人に評価してほしいから」が55.2%、「AI(機械)に判断されたくないから」が50.9%でした
  • AIを利用する理由として「自分だけの考えで決めるのは不安だから」を挙げた学生は28.8%

調査が示していないこと

  • AIを使った学生のほうが、選考に通りやすいかどうか
  • 企業がAIの利用をどう評価しているか
  • どのツールが就活に向いているか

この調査は学生へのアンケートで、上のような点は調べていません。数字は「どれくらいの学生が、どんな使い方をしているか」を知る材料として読むのが適切です。

大学のガイドラインの例

相模女子大学は、学生向けの生成AIの利用に関するガイドライン(PDF。発行主体は掲載先のドメインから判断)の中で、就職活動での利用について触れています。内容の要点は次のとおりです(要約)。

  • 最初からAIに文章を書かせず、自分で考えを深めたうえで、自分の文章への助言を求める使い方を勧めている
  • AIの出力は無難になりやすいため、実体験の具体的なエピソードで独自性を出すよう求めている
  • AIが作った文章をそのまま出すと、面接での受け答えとの差から「自分の言葉ではない」と見られるおそれがあるとしている
  • 整った文章よりも、学生自身の思考プロセスが反映された文章のほうが、採用担当者への訴求力が高い可能性があるとし、生成AIを使い過ぎないよう求めている
  • 企業によって、AIの利用の申告を求める場合があるため、応募先の要項を確認するよう促している

これは一つの大学のガイドラインであり、すべての大学や企業に共通する基準ではありません。

使うときに確認したい点

上の資料を踏まえた、編集上の整理です。

  1. 自分の言葉で書く:AIは文章の見直しや面接の想定質問づくりなどの補助に使い、内容の中心になる経験や考えは自分で用意する。
  2. 応募先の要項を読む:AIの利用について、申告や禁止が書かれていないかを確認する。
  3. 出力を確かめる:AIの出力は、そのまま使わず、事実や数字が正しいかを自分で確かめてから使う。
  4. 診断ツールの位置づけ:OfferBoxの公式コラムでは、「AnalyzeU+」は自己分析ツールとして説明され、OfferBoxに登録すれば無料で受けられるとされています。設問は約251問、診断項目は28項目と案内されています。診断結果は参考にとどめ、自分の言葉で説明できる根拠を持っておくとよいでしょう。

更新履歴

2026年10月29日:題名を、記事の内容(調査の整理)に合わせて変更しました。3つの出典を開き直して数字を照合しました。AI面接について、最も多かった回答と、受験意欲が下がる理由の割合を追加しました。

関連ページ

調査データの引用でよくある数字のずれと、原文との照合手順はこちらの記事にまとめています。

友田 樹

この記事を書いた人

友田 樹

フリーランスSE。AI活用・プログラミング・キャリア設計について、公式サイトや一次資料の確認にもとづいて整理しています。

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